エッセイ

宿屋さんは何処?|クリスマスに巻き込まれた宿屋さん

「宿屋さんは?」と、キリスト降誕劇で宿屋役の子どもたちが聞いてきた。卒園記念の聖書を少し早めに贈呈し、これから行う降誕劇は聖書に書いてあると子どもたちに教えたからである。保育園で行われる降誕劇は、マタイとルカの福音書の記事が基になっている。マリアとヨセフ、羊飼い、天使や星、博士に関しては、直接そ...

召天者記念式|信仰の先達から教えられたこと

多くのルーテル教会では、11月1日の全聖徒の日の後に来る日曜日に「全聖徒主日」を守っていると思うが、私たちの教会では教会暦最終主日に「召天者記念式」を行っている。手前味噌だが、この選択はベストだと思う。何故なら、教会暦の最後と人間の地上生活の終わり、新たな一年に繋がる日と新しい生命の門出と重なる...

祝福の記憶|祝福は神様からの贈り物

「神様からの祝福です!」と一人ひとりに声を掛けながら、小さなウェーハウスを手渡す。保育園の小児祝福式の様子である。コロナ禍で二年間、食べ物の手渡し行為を避けてきたために実施できなかったが、今年はビニールの使い捨て手袋使用の上で行うことになった。小児祝福式そのものは聖書にはないが、「子供たちをわた...

どんぐりころころ|サウル王の欲と比較して

会堂玄関前にドングリが多数落ちる季節を迎えた。今年はアスファルトの上にいつもより沢山のドングリ。そのままにしておくと私が車で通る度に踏みつぶしてしまう。「せっかく実ったのにもったいない、それに割れたドングリの実の掃除は大変だ」と、状態の良いドングリを拾って玄関横に積み上げておいた、子どもたちの楽...

いつもと違って|聖書からwithコロナの道を見出す

「いつもと違って、今年はクラス毎の運動会になりました」と保育園4才児クラス運動会の礼拝で話し始めた2年前。対処法としてはマスク着用・うがい・密を避けるくらいしか出来ない状況の中で、「子どもたちのために何としても運動会を行ってあげたい」と保育士たちが苦心の末に出した方法が、クラス毎の運動会であった。