サンタクロースの嘆き|サンタさんを誤解しないで!
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仮にあなたが「クリスマスってどんな意味?」と問われたら、何と答えるだろうか。多分「イエス様のお誕生をお祝いすること。(字句通りだと、「キリスト・マス=キリストを礼拝する」の意)」と答えることだろう。でも質問がそこに留まらず、「どうしてイエス様のお誕生をお祝いするの?」と問い返されたら、さて、どう答えるだろうか?勿論、聖書の中から探すしかない。答えとなる聖句としては、旧約聖書の預言(例えばイザヤ11章・45章)や新約聖書の誕生の記事(マタイ1~2章、ルカによる1~2章)等に記されているが、ヨハネ福音書には次のように記されている、「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである」(3:16)と。全ての人を救うために神様がみ子イエス・キリストをこの世に送ってくださったのだから、世界中がイエス様のお誕生をお祝いして良いのだ」と、私なら答えるだろう。
ただし忘れてならないことは、神様がキリストをこの世に送ってくださったのは、人間が何か善いことをしたからではないということだ。神様は人が最も必要としているもの、即ち罪の赦(ゆる)しと救いのために「み子の誕生・クリスマスの出来事」を起こしてくださった。だから、サンタさんの元になったと言われる聖ニコラウスも同様で、奴隷として売られようとしていた三人の娘たちに最も必要なものを贈って、奴隷となることから解放してあげたのだ。神様がなさったように、サンタさんも「人が最も必要とするものを贈ったのであり、決して人が願う夢を叶えた」訳ではないのだ。
「善いことをしたから救ったのではない」、なのに昨今はサンタさんを利用しているように思えてならない、「良い子にしていないとサンタさんはプレゼントを持ってきてくれないよ!」と。きっとサンタさんも嘆いているに違いない、「良い子だけにあげようなんて思ってないよ!必要だと思える物を皆に届けたいんだよ!」と。
「夢を叶えてくれるサンタさん」という造り上げられたイメージは根深い。だとしたらこういうアイディアはどうだろう、「欲しいものはお父さん(お母さん)が買ってあげる。サンタさんが何をもってきてくれるかは、楽しみにしていようね」と。買ってあげるとは言っても限界があるからそこは納得してもらい、サンタさんは今必要だと思えるものをプレゼント。それぞれに工夫していただくこととして、とにかくサンタさんが嘆かないようにしてあげたいものだ。必要なものを贈ってくれるサンタクロースは、大人にも毎年届けてくれている、ただし、それに気付くかどうかはあなた次第。