3 人生は決断の仕方次第

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hana3Q どのようにして毎日を生きていけばよいのか迷っています。自分の人生をどのように生きていけばよいのか分からないのです。最近では考えるのもいやになって、こうなったら、なるようになれといった気持ちです。

A 人生を決定する上で、大きく影響する要因には四つのことがあると言います。それらは、生まれつきの素質、生まれ育った環境、そして遭遇した出来事、そして生きるための決断のあり方です。以上挙げた四つのうち、決断を除いた三つの要因は人生に大きな影響を与えますが、自分の責任で変えることができません。

持って生まれた生来のものは、あくまでその人固有のものであり、いくら天才だったらよかったと思っても、そうはいかないのです。生まれ育った環境がいやだと思っても、どこで生まれ育つかを自分で決めることはできません。三つ目にあげた出来事についても、どんな不幸なことや災難であっても、何が起こるか避けることはできないのです。

こうした三つの要因は、自分の責任でどうにも変えようがないので、それで人生のすべてが決まってしまったかのように思い込んでしまうことがあります。「仕方がない。生まれつきだから」、「こんな家でなくて、もっとちがうところに生まれたらよかったのに」、「思いもよらないことが起こってしまった。このことさえなければ」などなど、自分の人生を振り返っては、これが運命だ、宿命だと嘆いたり、なすすべもなく諦めて生きることもありましょう。人生には自分の力ではどのようにも変えることのできないことがあるのはたしかなことです。

しかしながら、人生は決断次第で決まります。

どんな過酷な生まれつきのものがあろうと、如何に劣悪な生育環境であろうと、人生を逆撫でするような出来事が起ころうと、どう生きるかは、本人の決断次第です。仕方がないと諦めるのも決断なら、前向きに生きようとするのも決断です。

決断とは、あくまで主体的なものです。自己の責任の下で自由に行使できるからです。どのような状況下にあるにせよ、基本的に生きるということは、目の前にあることを選択する営みです。選び取る決断なしに日々の営みは成立することはないのです。小さくは、今晩何を食べるか、何を食べないか、今日何をするか、何をしないかに始まり、大きくは誰と結婚するか、しないか、どこに住むか、この仕事をするか、しないかといったこともあるでしょう。何事かを選ぶことによって日々の営みが行われ、その蓄積がわたしたちの人生となって形成されます。その決断が積み重なったのが、人生なのです。

しかしながら、もっとも大きな決断は、「委ねる」ことなのです。「委ねる」とは、運を天に任せて後はなるようになれというのとはちがいます。人生に行き詰まって、にっちもさっちも行かなくなった時に「委ねる」ものを持たなければ、自分を殺すか、他人を殺すか、正気を失うかであると言われます。自分を越えた大きな力に自分を委ねることなのです。それこそ神さまに「委ねる」といってよいでしょう。お先真っ暗という時に、「委ねる」お方を持っていれば、なお一歩前に踏む出すことができます。その意味では、「委ねる」とは決断です。その決断が前に向かって進む勇気を与えるのです。

聖書に聞く


    以下の文章を完成させ、それについて考えてみましょう。

    1  これまででもっとも辛いと思った経験は

    2 その経験を乗り越えることができたのは

    3 将来、私に大きな困難が起こったときには

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