エッセイ

キリストの香り|大切な人に与える私の時間

金木犀の芳しい香りが教会の庭に漂っている。冬の椿も春の桜も夏のヒマワリも、観て私たちを楽しませてくれる花だが、キンモクセイは趣きが異なる。その花は小さく一塊にしか見えないが、香りで私たちの感性に「秋だよぉ」と働きかけてくるからだ。その芳しい香りを嗅ぐと、連想ゲームのように私は「キリストの香り」と...