10 自分以外の声に耳を傾けてみる
Q わたしはいつも物事を悲観的・否定的に捉えてしまい、なかなか前向きになれません。どうしたら良いでしょうか。
A お気持ちは良く分かります。わたしもどちらかと言えばそちらのタイプです。必要以上にくよくよと考えてしまいます。
青年時代までは、なかなかそんな自分の性格を受け入れることができずにいました。周りの、わたしからすれば輝いて見える元気で明るい、前向きで積極的な友人、クラスメイトが羨ましくもありました。わたしの青年時代に流行った「ネクラ」という否定的な言葉も手伝ってのことだったと思います。しかし、ある時期から、これもわたしの「特質」だと思えるようになって随分と楽になったことを覚えています。むしろ、この「くよくよ」「否定的」に考えるわたしの性質が、より深く多面的に物事を考えようとする「持ち味」(武器)だとも思えるようになり、この消極的性格が積極的評価にもつながっていきました。
そうは言っても、やはり性格です。意識とは裏原に、いろいろと考えすぎて(悲観的・否定的)悩んでしまうことも多々あります。そんなとき、わたしにとっては「信仰」が大変助けになりました。わたし以外に、わたし自身を見ておられる、評価してくださる方を知った、ということです。例えば、何かのきっかけ(他者の言葉だったり)で落ち込み、わたしはダメだ、誰もわたしのことを認めてはくれないのだ、と思ったとします。すると、「わたしはそうは思わない。わたしにとっては、あなたは大切な存在なのだ」と声が聞こえてくる。もちろん、はっきりとした音声としての声ではありませんが、なぜか自分の思いとは違った感覚の思いが自分の中に入り込んでくることがある。わたしの場合は、それは神さまからの語りかけだと受け止めている訳ですが、そういった自分以外の外側からの評価、語りかけは大変重要だと思っています。なぜならば、わたしのようなタイプの人は、自分の思いだけで堂々巡りとなり、否定的な思いでパンパンに膨れ上がって出口が、救いが見えなくなってしまうことがあるからです。
ともかく、性格・性質というものはなかなか変えることのできないものですから、うまく付き合っていくしかないのでしょう。そして、付き合っていくためには、なるべく良いところも見つけることが、そして、対処法を見出していくことが大切になってくるのではないでしょうか。
上記の事柄を少し参考にしていただいて、あなた自身の付き合い方をぜひ探し当てていただければと思います。