時間差|神様の恵みはいつも時間差
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熱中症への注意喚起が頻繁に発せられる。水分をいつもより多めに補給し、私なりに予防に心がけているつもりだが、体中のこと故、十分かどうかは疑わしい。ともあれ、塩分摂取、日中の戸外活動自粛など、思いつく限りの予防策を愚直に行い続けるしかない。幸い今のところは体調に変化もないし、間違っていないかなぁと思っている矢先、「時間差熱中症」なる症状を耳にした。
「熱中症が起きてもおかしくないほど暑い日に起きず、『なんとか乗り切ることができた』と安心した翌日に、前日よりは気温が下がっているのに体調不良に見舞われることがある」ということらしい。そもそも熱中症は、Ⅰ~Ⅲ度に分けられ、Ⅰ度は軽症で脱水症状がメインで、脳の水分が不足することでめまいや立ちくらみ、食欲低下、吐き気、こむら返りが起きたりする。Ⅱ度は中等症で、体温が急上昇し、血流が滞ることによる頭痛、吐き気や嘔吐、全身が倦怠感に襲われる。Ⅲ度は重度で体温が40度近くに達し、筋肉・臓器等著しく損傷され、意識障害・けいれん・血圧低下が起こり、治療が遅れると多臓器不全で死亡することがある。そして「暑さ」「臓器の機能低下」「症状」の起きるタイミングに時間差があって、この事象が24時間以上かけて生じれば、暑い日の翌日に熱中症が起こることになるという。そのメカニズムとは、①暑い日に水分や塩分が失われたが、それほど深刻な症状がでない、②それで安心して水分・塩分補給を十分に行わなかった、③その結果汗をかけず体温が急上昇して熱中症の症状が出た、以上のような経過で翌日に熱中症が発症するということらしい。(この段、「ヒロオカクリニックHP」より)症状があっても無くても、予防に心がけるしかないということなのだと自覚するしかないだろう。この三年間、コロナ対応として予防の生活を続けてきたことを思えば、熱中症対策も同様だと思えば、少し荷が軽くなる気はするが…。
「神の恵みは時間差で現れる、時にははるかに遅く、しかし時には想像以上の迅速さで」と私は思っている。当然のことだ、「神はすべてを時宜にかなうように造」(コヘレト3:11)られるのだから、人間の思い通りになることはないのだ。しかし信仰の歩みを続け祈りを重ねるうちに、私たちはいつしか「私たちの熱心が神から私たちの思い通りの恵みを引き出せる」と思い込んでしまう。神の恵みは私たちの思いを超えたものであり、終末を待望する弟子たちに言われた「その時がいつであるか、あなたがたは知らない」(マルコ13:33)との言葉は、恵みを待望する私たちにも向けられている。
「神の恵みは時間差」と心に刻み、今日為すべきことに誠実に向き合っていこう。